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ISSUE 01 / OCTOBER 2026

ISSUE 01 2026年10月

ロンドン、ニューヘイブン、東京。三つの部屋を訪ねる号。

IVY STUDY ISSUE 01 2026年10月号の表紙。「実在しない部屋を、揃える。」
ISSUE 01 / OCTOBER 2026

アイビーとは、アメリカ東部の八つの大学から広まった暮らし方のことである。ボタンダウンのシャツも、緑の傘のランプも、革の椅子も、もとをたどれば学生たちの寮と図書館にあった。

だが、その源流はもう少し古い。海の向こう、ヴィクトリア朝のロンドンである。英国の書斎とクラブにあった家具が二十世紀のはじめに大西洋を渡り、大学の寮と社交クラブに据えられて、学生の暮らしの一部になった。

創刊号は、その一番はじめの部屋から始める。シャーロック・ホームズの居間。誰も見たことがないのに、世界中の読者が同じ姿を思い浮かべられる部屋。暖炉があり、その前に肘掛け椅子がひとつ。暖炉棚には、返事を書いていない手紙が刃で刺してある。

この号は、その居間に家具を運び込む。原作にある物はそのまま、ない物は理屈で補って、いま手に入る一室として組み直す。灯りをひとつ辿ればニューヨークの図書館に着き、椅子をひとつ辿れば十七世紀の暖炉の前に出る。

やがて話は海を渡り、六十年後、ニューヘイブンの寮の机に着く。そして最後に、いまの東京の六畳へ。ロンドン、ニューヘイブン、東京。三つの部屋を順に訪ねると、机の上に置かれた物だけが、変わらずそこにある。

目次

01 ベイカー街の書斎 ── 暖炉の前に、肘掛け椅子を一脚。 部屋

02 1891年、挿絵が帽子を発明した 年表

03 1895年、ロンドン、探偵の朝 ある一日

04 1909年、緑の傘のランプ 年表

05 1954年、ニューヘイブン、寮の朝から夜まで ある一日

06 いま、東京、六畳の書斎の一日 ある一日

この号のガイド

書斎の始め方 ── 最初に買う三点と、一脚 / 物はどう古びるか ── 真鍮と革と無垢材の十年

六畳の書斎、机はどこに向けるか / 無塗装の真鍮、最初の一年 / 革の椅子、最初の一年